新築では手の届かないような価格の立地で、リフォームも要らずおしゃれな物件に住めるのがリノベマンションの魅力です。しかし、リノベマンションのなかには価格が手頃でも買ってはいけない物件があります。本記事では買ってはいけないリノベマンションの特徴を、売却を視野に入れた場合も合わせて解説します。リノベマンションのなかには買ってはいけない物件もある一般的にマンションを購入する際には、以下のようなポイントに注意して探す必要があります。建物の状態建物の構造や配管、耐震性などに問題がないか管理状態建物の管理や設備のメンテナンス、修繕計画などが適切に行われているか災害リスク災害リスクが高い土地ではないか(ハザードマップなどで確認)周辺環境店舗・学校が周辺にあり生活利便性がよいか、騒音の可能性がある施設が近くにないか立地交通利便性があるかリノベマンションは築年数が経過しているものが多いため、これらに加えて、購入時に注意すべきポイントがあります。以下で具体的に見ていきましょう。買ってはいけないリノベマンションの特徴新築マンションと違い築年数が経っている物件も多いリノベマンションには、購入する際に気をつけた方が良い物件があります。まずは買ってはいけないリノベマンションの特徴について解説します。旧耐震・旧々耐震のマンション一口に「築年数の古いマンション」といっても、建築年によっては価格が安くても購入しない方がよい物件があります。耐震基準は現行の新耐震基準までに2回建築基準法で改正されており、1971(昭和46)年以前の建築物は旧々耐震基準*、それ以降1981(昭和56)年5月以前の建築物は旧耐震基準によって建てられています。旧々耐震基準の建築物は2024(令和6)年時点で築50年を超えるためあまり不動産市場に出ることはありませんが、注意したいのが1981(昭和56)年以前に建てられた旧耐震基準のマンションです。現行の新耐震基準は震度5で甚大な被害を出した1978(昭和53)年の宮城県沖地震により見直されたもので、震度6以上の地震や地震の力による建物のねじれが考慮されています。一方で、新耐震基準以前の建築物は震度6以上の地震で倒壊する危険性が高く、安全性や資産性が低いため購入を避けるべきです。特に「ピロティ」と呼ばれる1階部分が駐車場や通路になっている構造は、2016(平成28)年の熊本地震や1995年の兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)で上階ごと建物が倒壊した建物が多いため、買わないほうがよいでしょう。注意したい点が、旧耐震基準と新耐震基準の切り替わりにあたる時期です。完成日ではなく、「建築確認日が1981年6月1日以降の物件」を選ぶようにしましょう。※旧耐震基準よりもさらに前の基準違法建築のマンション建築物、特に居住用の建物は建築基準法で細かい規定が定められています。違法建築とは、建築基準法や消防法、条例などに違反して建てられた建築物のことです。マンションの違法建築には建築許可された内容と異なる設計や施工で建築したケースや、完了検査が終わった後に許可なく増改築を行った結果違法建築となったケースがあります。以下が違法建築の一例です。建ぺい率・容積率違反:増改築により定められた建ぺい率(敷地に対する建物面積の割合)や容積率(敷地に対する延べ床面積の割合)を満たしていない接道義務違反:幅員4m(または6m)以上の建築基準法上の道路に2m以上接していない採光不良:床面積の1/7以上という居室の基準として定められている開口部(窓など)が設けられていない耐震・耐火基準違反:本来あるべき壁を取り払って部屋を広くする、適切な材料を使用しないなど定められた耐震・耐火基準を満たしていないほかにも、マンションの間取りで人気のロフトにも規定が設けられており、違反建築と知らずに購入してしまう可能性もあります。違法建築は居住者の安全性が確保できないだけでなく、ローン審査が通りにくく、売却時には違法建築であることを買主に説明する義務もあるため売却しにくいといった点がデメリットになります。修繕積立金が格安のマンション戸建てと違い、マンション購入で無視できない費用が毎月かかる修繕積立金です。分譲マンションの場合修繕積立金だけでも月々数万円の支払いになるため、金額が安く設定されているマンションが魅力的に思えてしまいますが、購入はやめておいたほうがよいでしょう。新築マンションならばしばらくは修繕の必要がありませんが、リノベーションを行うような築年数がある程度経過したマンションは、いずれ大規模修繕が必要になってきます。修繕積立金が格安だと大規模修繕が必要なときまでに資金が十分に集まらない可能性が高く、スムーズな修繕が行われなくなります。必要なタイミングで修繕ができない建物は劣化が早まるだけでなく、住み心地の悪さから空室が増えてきて一層修繕の資金が調達できない悪循環になりかねません。そうなると建物の資産価値が低下してしまい、もし自分が売却したくなっても売るに売れなくなってしまいます。【売却も視野に入れている場合】買ってはいけないリノベマンションの特徴自分が住むためとしてだけではなく将来的に売却することを視野に入れてリノベマンションを購入する場合には、前述した以外にも注意しておきたい特徴があります。続いて、売却を考えている場合には購入を避けた方がよいマンションについて見てみましょう。定期借地権付きマンション相場より割安で販売されている物件のなかには、敷地が「定期借地権」のマンションがあります。定期借地権とは契約時に期間を決めて土地を借りる契約で、契約期間が満了したら契約は更新されず終了する点が通常の借地契約と異なります。定期借地権の建物は土地の所有権を持たない分、物件価格が割安な点がメリットです。しかし定期借地権が終了すると原則として建物は解体して更地にしないといけないため資産価値が低く、売却を視野に入れている場合には購入は避けたほうがよい物件です。管理が行き届いていないマンション現時点で物件の状態が良くても、外観や共用部分の様子から管理があまり行き届いていないと感じるリノベマンションも買わないほうがよいでしょう。共用部の清掃やメンテナンスが不十分な場合、建物全体の状態が悪化しやすく劣化が進みやすくなります。また今までも不十分な管理やメンテナンスが続いていたと考えると、購入後に気がつかなかった瑕疵(建物の欠陥や不具合)が見つかるリスクもあります。さらに、管理が行き届いていないマンションは住民意識の低下につながる可能性も考えられるでしょう。騒音やごみ問題などの居住環境の悪化だけでなく、将来マンションを売却する際に評価が下がり買い手が付きにくくなるかもしれません。ほかにも、適切な管理体制がないマンションは長期修繕計画が適切に立案・実施されているかどうかも疑問視されます。適切な修繕が行われていないような物件は将来の資産価値の下落リスクが高いため、購入は避けられるとよいです。駅から徒歩10分以上の物件電車移動が基本となる都市部の場合は特に、交通利便性もマンションの資産価値に大きく影響します。売却を視野に入れている場合、価格の安さよりも「資産価値が落ちにくいかどうか」を重視してリノベマンションを選ぶ必要があります。不動産の広告でも、駅から近いことをアピールポイントとしているのはおおむね駅徒歩10分未満のマンションです。駅から遠い物件は通勤・生活利便性の低さから需要が少なくなり、駅近の物件より安く購入できても売却時に高く売りにくくかえって損になる可能性もありおすすめできません。【まとめ】リノベマンションは買ってはいけない物件の特徴を把握してから探そうリノベマンションを購入する際には、築年数が経過している点から新築とは別に注意しないといけない点があります。それに加えて将来の売却を視野に入れている場合には、資産価値の維持しやすさという観点からも物件を選ぶ必要があります。ライフスタイルの変化に合わせた住み替えもできるように、記事で紹介した特徴を踏まえてリスクが少なく資産価値が維持しやすいリノベマンションを見つけましょう。