不動産を購入する際、多くの方が住宅ローンを利用します。しかし、いざ申し込んだ住宅ローンが通らなかった場合、どうしたらよいのでしょうか?ようやく理想のマンションに出合えたのに、購入できないかもしれません。今回は、住宅ローン審査に通らない場合の最終手段について解説します。審査後にやってはいけないNG行動もありますので、十分な注意が必要です。住宅ローン審査が通らずお困りの方は、ぜひご覧ください。住宅ローンの審査に通らない時の最終手段住宅ローンに通らなかった場合の対策はいくつか存在します。まずは、以下をご確認ください。頭金を増やす住宅ローンに通らなかった場合、頭金を増やすことで審査が通りやすくなります。頭金を増やすと借入額が少なくなり、返済の負担が軽くなるためです。減額された借入額で再計算すれば、資金計画が成立する可能性も高まります。その結果、審査も通りやすくなるでしょう。ただ、自己資金がないという方もいらっしゃるはずです。その場合は、親からの援助を受けるのもひとつの方法かもしれません。また、頭金を用意できない場合にやってはいけないのが、別のローンからの借り入れです。金利が高くなる傾向にありますので、余計にお金がかかる可能性があります。借り入れ先が増えると、住宅ローン審査にも影響がでてしまいますので、気をつけましょう。個人情報に「キズ」がないか確認する収入や、勤続年数などに問題がない場合は、個人情報を確認しましょう。個人情報にはお金に関する情報が含まれます。クレジットカードや携帯利用代金などの支払いにトラブルがあった場合、その履歴がキズとなってしまうのです。一般的に、信用情報機関が記録するのは、返済日より61日以上もしくは3ヶ月以上の長期間にわたって延滞している場合となります。2日〜3日支払いが遅れた程度では記録されませんので、ご安心ください。ただ、短期間のうちに支払いを何度も忘れている場合は、危険とみなされ、記録されてしまう可能性があります。その都度しっかりと確認しましょう。延滞した支払いは清算することで解決されますが、個人情報についてしまったキズの解消には時間がかかります。信用情報機関の資料によると、延滞による事故情報の登録期間は5年以内〜7年以内が目安とされています。しかし、一度延滞してしまったからといって、住宅ローンが組めないわけではありません。解消までに時間がかかることを理解し、別の対策を検討しましょう。家族の収入を合算するおひとりでの住宅ローンの借り入れが難しい場合、家族の収入を合算して審査を受ける方法があります。まず、ひとつめの方法は「収入合算」です。住宅ローン申込者本人の収入に家族の収入を足して借り入れを行います。2人分の収入で1つの住宅ローンを申し込むため、借入額を増やせるのが特徴です。一般的に、収入が高い人物を債務者にします。ふたつめの方法は「ペアローン」です。夫婦や親子など、家族で2つの住宅ローンを契約し、各々が主債務者となり、お互いの連帯保証人も兼ねます。よって、契約に関する諸費用が2倍になる点も念頭におきましょう。ペアローンは、団体信用生命保険についても注意が必要です。契約が2つあるため、どちらかが亡くなった場合、団体信用生命保険が亡くなった人にしか適用されません。残ったもう一方の住宅ローンの支払いは続きます。それぞれの内容を確認したうえで、ご検討ください。住宅ローン以外のローンを返済する住宅ローン審査では、他のローンの借入額もチェックされます。なぜなら、住宅ローン審査の指標でもある「返済比率」に関わるからです。返済比率とは年収に占める「年間返済額の割合」を指します。この年間返済額には住宅ローンだけでなく、借りているすべてのローンの金額が含まれます。金額が多くなればなるほど返済比率が上がり、審査が通りにくくなってしまうのです。車のローンや、カードローンなど、別の借り入れがある方はご注意ください。もし、他のローンがある場合は、自己資金を頭金に回さず、ローン返済にあてる方法もあります。借り入れ総額を減らすことで、審査に通りやすくなるかもしれません。特に、他のローンの金利が高い方は、そちらを優先的に返済しておくことで、トータルの返済額が減少する可能性もあります。借り入れ先が複数あり、お困りの場合は、金融機関の担当者に相談してみましょう。返済計画を明確にすることで、審査にも良い影響がでるかもしれません。審査に落ちた後にとってはいけないNGな行動住宅ローン審査に落ちてしまうと、誰しも焦りを感じるでしょう。人は気持ちに余裕がないと、思いもよらない行動をしてしまいがちです。ここでは、審査に落ちた後にやってはいけない3つの行動を解説します。個人情報を偽る個人情報を偽ると、のちに大きな問題へとつながります。例えば、病気を患っていることを隠したうえで審査に通った場合、発覚した時点で借入額の一括返済を求められるかもしれません。支払いができないと、購入した不動産が競売にかけられ、手放す結果となるでしょう。また、キャッシングローンや、車のローンが残っているのに申告しないのもNGです。審査に不利になると考え、隠して申し込んでも、金融機関が個人信用情報を照会した際に分かります。仮にマイナスな情報があっても、きちんと申告しましょう。理由を付け加えることで、考慮される可能性もあります。住宅ローンは高額なため、金融機関の判断も慎重です。人として信用できるかも重要なポイントですので、正確に申告を行いましょう。住宅ローン以外のローンに複数申し込む借入額が希望に達しなかった場合、足りない部分を他のローンで補うのはやめましょう。そもそも、クレジットカードやキャッシングは限度額が設定されているため、必要金額に満たない可能性もあります。利息も高くなる傾向ですので、おすすめしません。また、別のローンを申し込んだ情報は常に共有されています。申し込み履歴が信用情報機関に登録され、個人の信用に悪影響を及ぼすでしょう。信用情報機関はこれまでの借り入れ履歴を見て、その情報をもとにローン審査を行います。複数のローンの申し込みは多額の借入を必要としていると見なされ、リスクが大きい人物と判断されかねません。住宅ローン審査に落ちた後は、新たな借入申し込みを控えることが賢明です。期間を空けずに複数の住宅ローンに申し込む審査に落ちてしまった場合「どこかの銀行で通るだろう」と、複数の住宅ローンを検討しがちです。しかし、期間を空けずに申し込んだ住宅ローンは、審査が通りづらい傾向にあります。金融機関のデータは共有されており、信用情報機関でも複数申し込んだ履歴が分かります。落ちた回数や、理由についても確認することが可能です。通常、申し込み履歴が残るのは6ヶ月です。履歴が残ることを、念頭におきながら行動に移しましょう。【まとめ】住宅ローンが通らない人はまず自分の状況を把握する現状、住宅ローンが通っていなくても、不動産購入を諦める必要はありません。頭金を増やす、夫婦でローンを組むなど、解決方法はあります。また、契約が決まらないからといって、個人情報を偽ったり、別のローンに手を出してしまうのも禁物です。まずは自分が置かれている状況を把握し、無理のない返済計画を立ててみましょう。